いつもありがとうございます。
今回は少し厳しい話をします。
「Linuxを独学で勉強し始めたけど、途中で挫折してしまった」
こういう方、本当に多いんですよね。
私はこれまで15年間で3,100人以上にLinuxを教えてきましたが、
セミナーに来られる方の大半が
「独学でうまくいかなかった」という経験を持っています。
実際、IT技術を本で独学した人の9割以上が途中で挫折しているというデータもあります。
ただ、挫折する人には『共通のパターン』があります。
逆に言えば、このパターンを知っておくだけで回避できるものも多いんです。
今回は、私が実際に見てきた「Linux独学で挫折する人の共通点」を5つご紹介します。
もし当てはまるものがあったら、今日から学習の進め方を見直してみてください。
共通点1:「本の通りにやったのに動かない」で止まる
これが一番多いパターンです。
参考書を買って、書いてある通りにコマンドを打っていく。
最初は順調に進むんですが、ある時、突然エラーが出る。
bash: command not found
とか、
Failed to start httpd.service: Unit not found.
とか。
「本の通りにやったのに、なんで?」
となって、先に進めなくなる。
実はこれ、あなたが悪いんじゃないんです。
参考書はある特定のバージョン・環境を前提に書かれています。
ところが、あなたの環境とは微妙に違うことが多いんですよね。
たとえば、参考書がCentOS 7で書かれているのに、
あなたがインストールしたのはRocky Linux 9だったりする。
パッケージ名が変わっていたり、設定ファイルの場所が違っていたり、
そもそもサポートされていないコマンドだったりする。
この「微妙な違い」を自力で解決するには、実はある程度の知識が必要です。
つまり、初心者が独学で始めると、最初の壁がかなり高いんです。
対策としては、できるだけ新しい書籍で、
自分の環境と同じディストリビューション、バージョンのものを選ぶこと。
これだけで「動かない問題」はかなり減らせます。
共通点2:「何をやっているか分からないまま」コマンドを打っている
これもよくあるパターンです。
参考書やWebサイトの手順に従って、言われるがままにコマンドをコピペしていく。
一応動いたから次へ進む。
でも、自分が何をしたのか理解していない。
たとえば、
chmod 755 /var/www/html
と打って「はい、次」と進んだけど、
「755」が何を意味しているのか分からない。
こういう方が現場に出ると、
「このディレクトリのパーミッションを644に変更して」と言われた時に固まります。
応用が利かないんですよね。
Linuxは「自分で調べてなんとかする力」が求められる世界です。
コマンドを打つ時は、最低限「このコマンドは何をしているのか」を意識してください。
「man」コマンドや「--help」オプションで調べる習慣をつけるだけで、
理解の深さが全然違ってきます。
たとえば、
man chmod
と打てば、chmodの使い方が詳しく表示されます。
最初は英語で読みにくいかもしれませんが、繰り返すうちに慣れます。
「意味を理解してからコマンドを実行する」
この一手間を惜しまないだけで、挫折率は大幅に下がります。
共通点3:エラーが出たら「調べる→別のエラー→調べる」の無限ループ
Linuxを触っていれば、エラーは必ず出ます。
これは初心者でもベテランでも同じです。
問題は、エラーの解決方法を調べて試したら、
今度は別のエラーが出るというケースです。
これを繰り返すうちに、何が何だか分からなくなって心が折れてしまう…。
「もう何時間も調べているのに全然解決しない…」
「自分にはLinuxは向いていないのかもしれない…」
こういう気持ちになるんですよね。痛いほど分かります。
でもこれは「向いていない」んじゃなくて、
「解決の手順を知らない」だけなんです。
プロのエンジニアがエラーに対処する時は、ちゃんと手順があります。
1.まずエラーメッセージを正確に読む(全文をコピーする)
2.ログを確認する(journalctl -xeや/var/log/messagesなど)
3.エラーの原因を特定してから対策する
初心者がやりがちなのは、エラーメッセージの一部だけをGoogle検索して、
出てきた対処法を片っ端から試すこと。
これだと、別の問題まで引き起こしてしまうんですよね。
たとえば、Apacheが起動しない時。
いきなり設定ファイルをいじるのではなく、
systemctl status httpd
journalctl -u httpd
でログを確認すれば、
「設定ファイルの何行目にタイプミスがある」とピンポイントで分かることが多いんです。
「エラーが出たらまずログを読む」。
これを習慣にするだけで、無限ループから抜け出せます。
共通点4:古い情報で学んでしまい、現場とズレる
これは独学の大きな落とし穴です。
Linuxの情報はネット上にたくさんありますが、古い情報が非常に多い。
2015年や2018年に書かれた記事がそのまま残っていて、
検索上位に表示されていたりします。
たとえば、こんな経験はありませんか?
・CentOS 7の手順で進めていたら、CentOSがサポート終了していることを後で知った
・「iptables」で設定したのに、実際の現場では「firewalld」が標準だった
・「yum」コマンドで覚えたのに、最新環境では「dnf」に変わっていた
古い知識で学んでしまうと、
現場に出た時に「使えない人」認定されるリスクがあります。
特に今(2026年時点)は、
企業のLinux環境がCentOS → RHEL / AlmaLinux / Rocky Linuxに移行する過渡期です。
独学で学ぶ場合は、
最低限「自分が学んでいる情報がいつ書かれたものか」を確認する癖をつけてください。
目安として、2年以上前の記事は環境が変わっている可能性が高いです。
できれば、現場で最も使われている
RHEL(Red Hat Enterprise Linux)の最新版で学ぶのが理想です。
RHEL10であれば、この先5年、10年は現場で通用する知識が身につきます。
RHEL10で具体的に何が変わったのか知りたい方は、こちらの記事にまとめています。
[RHEL10の主な変更点まとめ|CentOSからの移行で注意すべきポイント]
共通点5:成功体験がないまま「自分には向いていない」と結論づける
これが一番もったいないパターンです。
独学でLinuxを始めて、エラーが続いて、何時間調べても解決しない。
結局サーバーは動かないまま。
そうすると、
「自分にはLinuxの才能がない」
「向いていない」
と思ってしまうんですよね。
でもこれは間違いです。
Linuxに才能は関係ありません。
必要なのは「正しい手順で、動くものを最後まで作り上げた経験」です。
私がセミナーで見てきた中で、最も劇的に変わるのは
「自分の手でサーバーが動いた」という成功体験を持てた瞬間です。
たとえば、Apacheをインストールして、ブラウザに「Test Page」が表示された時。
あるいは、SSH鍵認証を設定して、パスワードなしで安全にログインできた時。
「動いた!」という感動は、本を100冊読むより価値があります。
この成功体験が自信になり、次の挑戦への原動力になるんです。
エラーが出ても「まあいいか。次の学びのチャンスだ」と思えるようになり、
未知のツールにも果敢に挑戦できるようになります。
独学で挫折したのは、あなたの問題ではなく、学習方法の問題です。
やり方を変えれば、必ず乗り越えられます。
挫折を乗り越えた人がやったこと
私のセミナーに来られる方の多くは、独学で挫折した経験があります。
でも、2日間のハンズオンを終えると、口を揃えてこう言います。
「独学でいくら勉強しても絶対に身につかない内容だった」
「もっと早く受ければよかった」
なぜそうなるかというと、手順書ベースの学習に切り替えたからです。
独学では「参考書 → コマンドを打つ → エラー → 調べる → 別のエラー」の繰り返しですが、
手順書ベースだと「この通りにやれば確実に動く」という保証があります。
しかも、エラーが出た時に講師がその場で原因を特定してくれる。
この「講師のエラー解決手順」を横で見ること自体が、ものすごい学びになるんです。
実際に受講された方の声を紹介すると、
ある方は、参考書を何冊も読んでコマンドを打つだけの学習を続けていましたが、
実際のサーバー構築は未経験のままでした。
セミナーで実機を使って構築・運用保守を体験し、
「本を読んでコマンドを打つだけとは雲泥の差がありました」と話してくれました。
また別の方は、Google PageSpeed Insightsのスコアが
34点で改善方法が分からず悩んでいましたが、
セミナーでセキュリティ設定とチューニング技術を学んだ結果、
スコアが93点に劇的改善しました。
「独学では絶対に気づけなかった設定を学べた」とのことでした。
共通しているのは、「独学から手順書ベースの学習に切り替えた」こと。
これだけで、同じ人が劇的に変わるんです。
それでも独学を続けるなら、最低限やるべき3つのこと
「まだ独学で頑張りたい」という方もいると思います。
その気持ちは素晴らしいので、最低限これだけはやってください。
1. RHEL系のLinuxで学ぶ
UbuntuやFedoraではなく、RHEL系(AlmaLinux、Rocky Linux、またはRHEL)を使ってください。
現場で使われている環境と同じOSで学ぶことで、
「独学で覚えたことが現場で通じない」という問題を避けられます。
2.自分専用のLinux環境を持つ
これがとても大事です。Linux学習には必ず「触れる環境」を持っていてください。
仮想環境でもクラウドでもRaspberry Piでも、どんな形でも構いません。
自分専用のLinux環境を用意して、自由に試行錯誤できる時間を作りましょう。
壊しても大丈夫な環境があると、恐怖心なくコマンドを打てるようになります。
3.1つの手順書を決めて、最後まで完走する
複数の参考書やWebサイトをつまみ食いするのは、挫折の原因になります。「これ」と決めた1冊(または1つの手順書)を、最初から最後まで完走する。
途中でエラーが出ても、別の資料に逃げずに解決する。
この「完走した」という経験が、次のステップへの自信になります。
Linux独学の挫折「まとめ」
Linux独学で挫折する人の共通点をまとめると、
1.「本の通りにやったのに動かない」で止まる → 環境の違いが原因
2.意味を理解せずコマンドをコピペする → 応用が利かない
3.エラーの無限ループにはまる → ログを読む習慣がない
4.古い情報で学んでしまう → 現場とズレる
5.成功体験がないまま諦める → 学習方法の問題であり才能の問題ではない
この5つです。
一つでも当てはまったなら、学習方法を見直すタイミングです。
独学が全てダメというわけではありません。
ただ、最初の一歩だけはプロに教わった方が圧倒的に効率が良いというのは、
15年間の指導経験から確信しています。
基礎が身についた後なら、独学でもスキルをどんどん伸ばしていけます。
まずは「動くサーバーを自分の手で作る」という成功体験を手に入れてください。
そこからLinuxの世界が一気に広がります。
P.S
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