CentOS7のネットワーク管理


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CentOS7のネットワーク管理はNetworkManagerを利用して行います。
CentOS6系では、Network Administration Toolに含まれる
system-config-networkを使用した管理、管理ファイルを直接編集する
運用が一般的でしたが、CentOS7では、NetworkManagerを使用した
管理が推奨されています。

従来のNetworkManagerは、すべてのネットワーク機能を制御できなかった為、
直接ファイルを編集し、サービスの起動や停止を行っていましたが、
CentOS7のNetworkManagerでは、ネットワーク関連の操作が大幅に強化され、
設定ファイルを直接編集しなくても、コマンドラインやGUIツールで設定ファイルを
生成することが可能になっています。

また、NIC(Network Interface Card)に付与されるインタフェース名の命名管理も
これまでのCentOS6系とは全く異なる仕様となっています。

CentOS7では、ネットワークインタフェース名に永続的に変わらない名前が付与がされます。
この永続的な命名をConsistent Network Device Namingと言い、一般的なx86サーバーに
搭載されているオンボードのNICでは、eno1、eno2、拡張カードスロットに装着するNICでは
ens1、ens2、またはens7f0、ens7f1などの名前が付与されます。

■nmcliコマンド
nmcli(Network Manager Command Line Interface)コマンドは、
CentOS7のネットワーク設定を行なうNetworkManager基本コマンドになります。

nmcliコマンドには、下記パラメーターが用意されています。
・connection:接続の設定
・device:デバイス管理
・general:ホスト名設定、ロギング、権限操作、状態の表示
・networking:コネクティビティのチェック、有効化、無効化管理
・radio:ワイヤレスネットワークの設定有効化、無効化管理

■インタフェースの接続状態確認
[root@Tiger ~]# nmcli connection
名前 UUID タイプ デバイス
eno1 4a181dd8-0bac-43c5-8d4f-9e89c31e14b1 802-3-ethernet eno1

上記の例では、NICのインタフェース名がeno1として割当られています。
デバイスの項目にインタフェース名が表示されている場合は
ネットワークに接続されていることを表します。

■インタフェースの接続と切断
「nmcli connection」でupやdownを指定すると、
インタフェースの接続、切断を制御できます。
下記例ではインタフェースeno1を切断しています。
[root@Tiger ~]# nmcli connection down eno1
[root@Tiger ~]# nmcli connection
名前 UUID タイプ デバイス
eno1 4a181dd8-0bac-43c5-8d4f-9e89c31e14b1 802-3-ethernet --
デバイスの項目gが「--」になり、切断されていることが分かります。

再度接続するには、下記コマンドを実行します。
[root@Tiger ~]# nmcli connection up eno1

■デバイス名とデバイスの状態確認
インタフェースのデバイス名とその状態を確認するには「device」を指定します。
[root@Tiger ~]# nmcli device
デバイス タイプ 状態 接続
eno1 ethernet 接続済み eno1
lo loopback 管理無し --
物理NICが1ポートあるサーバーで、デバイス名がeno1と割り当てられています。
またループバックデバイスとしてloが認識されています。状態と接続からeno1が
ネットワークに接続されていることが分かります。

■詳細なデバイス情報を表示

デイバイスのMACアドレス、IPアドレス、MTUなどの詳細を確認するには、
「nmcli device」に「show」を付けて実行します。
[root@Tiger ~]# nmcli device show
GENERAL.デバイス: eno1
GENERAL.タイプ: ethernet
GENERAL.ハードウェアアドレス: 00:0C:29:37:80:B6
GENERAL.MTU: 1500
GENERAL.状態: 100 (接続済み)
GENERAL.接続: eno1
GENERAL.CON パス: /org/freedesktop/NetworkManager/ActiveConnection/0
WIRED-PROPERTIES.キャリア: オン
IP4.アドレス[1]: 192.168.0.36/24
IP4.ゲートウェイ: 192.168.0.1
IP4.DNS[1]: 192.168.0.1
IP6.アドレス[1]: fe80::20c:29ff:fe37:80b6/64
IP6.ゲートウェイ:

GENERAL.デバイス: lo
GENERAL.タイプ: loopback
GENERAL.ハードウェアアドレス: 00:00:00:00:00:00
GENERAL.MTU: 65536
GENERAL.状態: 10 (管理無し)
GENERAL.接続: --
GENERAL.CON パス: --
IP4.アドレス[1]: 127.0.0.1/8
IP4.ゲートウェイ:
IP6.アドレス[1]: ::1/128
IP6.ゲートウェイ:

「nmcli device show」だけでは複数のNICが存在した場合、
そのすべての状態を表示してしまいます。
しかし、インタフェース名を指定することで出力を絞ることができます。

[root@Tiger ~]# nmcli device show eno1
GENERAL.デバイス: eno1
GENERAL.タイプ: ethernet
GENERAL.ハードウェアアドレス: 00:0C:29:37:80:B6
GENERAL.MTU: 1500
GENERAL.状態: 100 (接続済み)
GENERAL.接続: eno1
GENERAL.CON パス: /org/freedesktop/NetworkManager/ActiveConnection/0
WIRED-PROPERTIES.キャリア: オン
IP4.アドレス[1]: 192.168.0.36/24
IP4.ゲートウェイ: 192.168.0.1
IP4.DNS[1]: 192.168.0.1
IP6.アドレス[1]: fe80::20c:29ff:fe37:80b6/64
IP6.ゲートウェイ:

■接続情報の変更
・IPアドレス・ゲートウェイの変更
インタフェースに割り当てたIPアドレスやゲートウェイを変更するには、
「nmcli connection」に「modify」を指定します。

下記例では、IPアドレス192.168.0.36/24、ゲートウェイが192.168.0.1が
割り当てられている環境で、eno1のIPアドレスを192.168.0.20/24、
ゲートウェイを192.168.0.254に変更しています。
[root@Tiger ~]# nmcli connection modify eno1 ipv4.addresses "192.168.0.20/24 192.168.0.254"
[root@Tiger ~]# nmcli connection down eno1 && nmcli connection up eno1

「nmcli connection down eno1」が従来のifdown、
「nmcli connection up eno1」がifupに相当し、eno1を再起動しています。

・DNS・静的ルーティング変更
DNSサーバーと静的ルーティングを変更するには「ipv4.dns」、「ipv4.routes」を指定します。

下記の例では、eno1のDNSサーバーのIPアドレスを「8.8.8.8」、「4.4.4.4」を指定しています。
[root@Tiger ~]# nmcli connection modify eno1 ipv4.dns "8.8.8.8 4.4.4.4"
[root@Tiger ~]# nmcli connection down eno1 && nmcli connection up eno1

下記の例では、静的ルーティングとして、「10.0.0.0/24」のネットワークアドレスで
ルーターのIPアドレス「10.0.0.1」を指定しています。
[root@Tiger ~]# nmcli connection modify eno1 ipv4.routes "10.0.0.0/24 10.0.0.1"
[root@Tiger ~]# nmcli connection down eno1 && nmcli connection up eno1



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