HOME > Linux技術 リナックスマスター.JP(Linuxマスター.JP) > Linuxtips > インストール時にディスプレイの解像度を変更するには|boot resolution・inst.resolution・vga=モードの使い分け
「Linuxをインストールしようとしたら画面の解像度が低すぎて、ウィザードの『次へ』ボタンが画面外に出てクリックできない」グラフィカルインストーラの想定解像度に対し、古いノートPCや仮想マシン、KVMコンソール接続などで画面が小さすぎると、マウスで進めなくなり手詰まりになります。
この記事では、Linuxインストール時にディスプレイの解像度を変更する方法を、ブートオプションでresolution指定する手順・テキストモードへの切替・GRUBブートパラメータ編集・最近のディストリビューションでの代替策まで含めて解説します。
この記事のポイント
・boot: linux resolution=横x縦 で解像度を指定する(CentOS6・RHEL6世代)
・新しい世代はGRUB編集でvga=やinst.resolution=を渡す
・どうしても通らない時はインストーラをテキストモードに切替
・Tab/eキーでブートパラメータを編集できる
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なぜインストール時に解像度が低くなるのか
LinuxインストーラはOSが起動する前の段階で動作するため、グラフィックスドライバが汎用VESAドライバや基本的なフレームバッファのみで動きます。実機固有のGPUドライバはまだロードされていない状態です。このため、ディスプレイ側の物理解像度(例:1920x1080)まで上げられず、800x600や1024x768といった低い解像度に落ちることがあります。特に次のような環境で発生しやすくなります。
・古いノートPC・小型ディスプレイ:縦600ピクセル以下のパネル
・仮想マシンのコンソール:VMware/VirtualBoxのデフォルトコンソール
・KVM/IPMIのリモートコンソール:DELL iDRAC・HPE iLO・SuperMicro IPMI
・古いリリースのインストーラ:CentOS6・RHEL6世代
低解像度になると、Anacondaインストーラの「次へ」ボタンや「インストール先」ボタンが画面外に出てしまい、マウスで操作不能になります。
ブートオプション画面で解像度を指定する
インストーラ起動直後のブートオプション画面で、解像度を指定して起動する方法です。CentOS6・RHEL6世代のAnacondaで使えます。ブートオプション画面の表示方法は下記を参照してください。
CentOS6でブートオプション画面を表示する
ブートオプション画面で次のように入力します。
boot: linux resolution = 横解像度x縦解像度
※ブートオプション画面の場合、キーボードの配列が外字設定になるので、「=」の入力は「へ」キーを使用します。
※「x」はアルファベットのxになります。
よく使う指定値は次の通りです。
・resolution=800x600:最も低い解像度、ほぼ全機種で表示可能
・resolution=1024x768:標準的な4:3表示
・resolution=1280x720:16:9 HD相当
・resolution=1280x1024:5:4 SXGA
RHEL7以降・最近のディストリビューションでの指定方法
RHEL7 / CentOS7 以降では、Anacondaの引数が変わり「resolution=」ではなく「inst.resolution=」が使われます。さらに RHEL8 / RHEL9 / Rocky Linux 9 / AlmaLinux 9 / Ubuntu 22.04 などの新しい世代では、GRUB2のブートエントリ編集で渡すのが標準的な手順になります。1. GRUBブートメニューでeキーを押す
インストール用ISOで起動すると、GRUBブートメニューが表示されます。インストールしたい行を選択した状態で「e」キーを押すと、ブートパラメータの編集モードに入ります。2. linuxefi(またはlinux)の行を編集する
編集画面に入ったら、カーネルパラメータが書かれている linuxefi(BIOSモードなら linux)で始まる行の末尾に解像度パラメータを追記します。# RHEL7・CentOS7・Rocky/AlmaLinuxのインストーラ inst.resolution=1024x768 # vga=モードを使う場合(古いVESA互換) vga=773 # 1024x768 256色 vga=791 # 1024x768 65536色 vga=794 # 1280x1024 65536色
3. Ctrl+x または F10 で起動する
パラメータを書き換えたら、Ctrl+x または F10 を押すと編集内容で起動します。Enter ではなく Ctrl+x なので注意してください。テキストモード(CUI)でインストールする
どうしてもグラフィカルモードで進められない場合は、テキストモードに切り替える方法もあります。GUIに比べて細かな設定はできませんが、最低限のインストールは完了できます。# RHEL6・CentOS6 boot: linux text # RHEL7以降 inst.text
仮想マシン・リモートコンソール環境での解決策
インストール時の解像度問題は、物理マシンよりも仮想マシン・リモートコンソール環境で頻発します。それぞれの代表的な対処法を整理します。VMware Workstation/Player
仮想マシン設定で「ディスプレイ」→「ホストの解像度に合わせる」を有効にすると、コンソールウィンドウのサイズに合わせて解像度が変わります。インストール後は VMware Tools / open-vm-tools をインストールすることで自動リサイズが効くようになります。VirtualBox
仮想マシンの「ディスプレイ」設定で「ビデオメモリ」を128MBまで増やし、「3Dアクセラレーション」を有効にします。Guest Additions(VBoxGuestAdditions.iso)をインストール後にマウントすると、解像度がホスト追従になります。HPE iLO・DELL iDRAC・SuperMicro IPMI
リモートKVMコンソールはデフォルト解像度が低く設定されていることが多いです。BIOSの「VGA出力」を「常に有効」にしておくと、iLO/iDRACが期待する解像度で映像が出力されます。Anaconda側では vga=773(1024x768)程度の指定が無難です。トラブルシュート・よくある質問
解像度を指定したのに変化がない
キーボードの配列が日本語入力モードのままになっている可能性があります。CentOS6世代のブートオプション画面では「=」を入力するには「へ」キーを押します。「x」はアルファベットのxです(半角小文字)。入力後、画面下に「resolution = 1024x768」と正しく表示されているか確認してください。途中でスペースや余計な文字が入っていると、パラメータとして認識されません。
vga=モードの数値はどう調べる?
GRUBブートメニューで「vga=ask」と指定すると、起動時に対応モード一覧が表示されます。利用可能な番号を選んで再起動するスタイルです。本格的に使うことは少なくなりましたが、古い機材で詰まった時の最終手段として覚えておくと便利です。インストール完了後も解像度が低い
インストール時の解像度設定は、インストーラ画面の表示のみ影響します。インストール完了後のOS本体の解像度は、別途設定する必要があります。GNOME・KDE環境では「設定」→「ディスプレイ」から変更できます。CLIで設定するには xrandr コマンドが使えます。
# 利用可能な解像度を一覧 # xrandr # 解像度を変更 # xrandr --output VGA-1 --mode 1024x768
インストーラがそもそも起動しない
解像度以前の問題で、ブートメニューすら表示されない場合はISO焼きの破損、UEFI/Legacy切替ミス、Secure Boot設定の問題が考えられます。md5sum/sha256sumでISOを再検証し、BIOSメニューで起動モードを確認してください。本記事のまとめ
Linuxインストール時のディスプレイ解像度問題に対する対処法を一覧にまとめます。| 状況・やりたいこと | 指定内容 |
|---|---|
| CentOS6・RHEL6の解像度指定 | boot: linux resolution=1024x768 |
| RHEL7以降の解像度指定 | inst.resolution=1024x768 |
| 古いVESAモード番号で指定 | vga=791 |
| テキストモードでインストール(旧) | boot: linux text |
| テキストモードでインストール(新) | inst.text |
| VESAモード一覧を起動時表示 | vga=ask |
| GRUBで編集モードに入る | eキー |
| 編集内容で起動する | Ctrl+x または F10 |
| OSインストール後の解像度変更 | xrandr --output 出力名 --mode 1024x768 |
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