「/etc/fstab の書き方がわからなくてエラーになった」
Linuxのストレージ設定で最も重要なファイルが
/etc/fstab です。正しく設定しないとシステムが起動しなくなる危険もあるため、
現場でも「fstabは慎重に」と言われる設定ファイルです。
この記事では、
/etc/fstab の6つのフィールドの意味と、UUIDを使ったマウント設定の方法を、実行例つきで解説します。
RHEL 9.4 / Ubuntu 24.04 LTS で動作確認済みです。
この記事のポイント
・/etc/fstab の6フィールドを読めるだけでなく正確に書けるようになる
・デバイス名ではなくUUID指定が現代の標準(blkidコマンドで確認)
・mount -a で事前テスト、systemctl daemon-reload で反映する手順
・nofailオプションは外付けドライブのマウントで必須
でも安心してください。プロのエンジニアはコマンドを暗記していません。
「現場で使える型」を効率よく使いこなしているだけです。
/etc/fstab の基本構造
1. fstab ファイルの役割
/etc/fstab(Filesystem Table)は、OS起動時にどのデバイスをどこにマウントするかを定義するテキストファイルです。
設定された内容は次のタイミングで読み込まれます。
・OS起動時:systemd が fstab を読んで自動マウントを実行
・mount -a 実行時:noauto オプションのないエントリを全部マウント
・umount -a 実行時:全エントリをアンマウント
# fstab の内容を確認 $ cat /etc/fstab # UUID=xxxxxxxx-xxxx... / xfs defaults 0 0 # UUID=yyyyyyyy-yyyy... /boot xfs defaults 0 0 # UUID=zzzzzzzz-zzzz... swap swap defaults 0 0
2. 6フィールドの読み方
fstab の各行は空白またはタブで区切られた6つのフィールドで構成されています。# フィールド構造 # [1]デバイス [2]マウントポイント [3]fstype [4]オプション [5]dump [6]pass UUID=1234abcd-abcd-1234-abcd-1234abcd5678 /data xfs defaults 0 2
マウントするデバイスを指定します。UUID形式が推奨です。
・フィールド2:マウントポイント
どのディレクトリにマウントするかを絶対パスで指定します。
・フィールド3:ファイルシステムタイプ(fstype)
ext4、xfs、nfs、swap など。
・フィールド4:マウントオプション
カンマ区切りで複数指定できます(詳細は次セクションで解説)。
・フィールド5:dumpフラグ
dump コマンドによるバックアップ対象かを指定。0=バックアップしない、1=する。
現代の環境では通常 0 を使います。
・フィールド6:fsck順序(pass)
起動時のファイルシステムチェック順序。0=チェックしない、1=最初(ルート)、2=それ以降。
UUIDを使ったマウント設定
1. UUIDを確認する(blkid コマンド)
デバイス名(/dev/sdb など)は再起動やディスク追加で変わる可能性があります。UUID(Universally Unique Identifier)はデバイスに固有の識別子で、変わりません。
# blkid でUUIDを確認(root権限が必要) $ sudo blkid /dev/sda1: UUID="1234abcd-abcd-1234-abcd-1234abcd0001" TYPE="xfs" /dev/sda2: UUID="1234abcd-abcd-1234-abcd-1234abcd0002" TYPE="xfs" /dev/sdb1: UUID="5678efgh-efgh-5678-efgh-5678efgh0003" TYPE="ext4" /dev/sdc1: UUID="9012ijkl-ijkl-9012-ijkl-9012ijkl0004" TYPE="xfs" # 特定のデバイスだけ確認 $ sudo blkid /dev/sdb1 /dev/sdb1: UUID="5678efgh-efgh-5678-efgh-5678efgh0003" TYPE="ext4"
2. マウントポイントを作成してfstabに追記する
新しいディスクを自動マウントするまでの手順を示します。# 手順1: マウントポイントのディレクトリを作成 $ sudo mkdir -p /data # 手順2: blkid でUUIDを確認 $ sudo blkid /dev/sdb1 /dev/sdb1: UUID="5678efgh-efgh-5678-efgh-5678efgh0003" TYPE="ext4" # 手順3: fstab に追記(テキストエディタで編集) $ sudo vi /etc/fstab # 追記する行(例) UUID=5678efgh-efgh-5678-efgh-5678efgh0003 /data ext4 defaults 0 2 # 手順4: mount -a でテスト(エラーがなければOK) $ sudo mount -a # 手順5: マウント確認 $ df -h /data Filesystem Size Used Avail Use% Mounted on /dev/sdb1 100G 1.0G 99G 1% /data
3. systemctl daemon-reload で反映する
fstab を編集した後は、systemd に変更を通知する必要があります。# systemd に fstab の変更を反映 $ sudo systemctl daemon-reload # マウントユニットが生成されたか確認 $ systemctl list-units --type=mount | grep data data.mount loaded active mounted /data
主要なマウントオプション一覧
1. よく使うオプション
フィールド4(マウントオプション)に指定できる代表的な値を解説します。# defaults を展開すると以下の組み合わせと同等 # rw,suid,dev,exec,auto,nouser,async # nofail の使用例(外付けドライブ) UUID=5678efgh-efgh-5678-efgh-5678efgh0003 /backup ext4 defaults,nofail 0 2 # noauto の使用例(手動マウントのみ) UUID=9012ijkl-ijkl-9012-ijkl-9012ijkl0004 /media/usb vfat defaults,noauto,user 0 0 # ro(読み取り専用)の使用例 UUID=1234abcd-abcd-1234-abcd-1234abcd0001 /archive xfs ro,defaults 0 0
トラブルシュート
1. mount -a でエラーが出た場合
fstab に誤りがある場合、mount -a がエラーを返します。設定ミスのまま再起動すると、最悪の場合は起動不能になるため、
必ず mount -a でテストしてから再起動してください。
# エラー例: UUIDが間違っている場合 $ sudo mount -a mount: /data: can't find UUID=xxxxxxxx-xxxx-xxxx-xxxx-xxxxxxxxxxxx. # 対処: blkid で正しいUUIDを確認して修正 $ sudo blkid /dev/sdb1 # エラー例: マウントポイントが存在しない場合 $ sudo mount -a mount: /data: mount point does not exist. # 対処: ディレクトリを作成 $ sudo mkdir -p /data
2. 起動後にマウントされていない場合
# マウント状況を確認 $ df -h $ mount | grep /data # journalctl でエラーログを確認 $ journalctl -u data.mount --no-pager -- Journal begins at Mon 2026-04-01 00:00:00 JST -- Apr 07 09:00:01 server01 systemd[1]: data.mount: Mount process exited, code=exited, status=32/n/a Apr 07 09:00:01 server01 systemd[1]: Failed to mount /data.
本記事のまとめ
/etc/fstab の6フィールドとよく使うオプションを整理します。| フィールド | 役割 | 代表的な値 |
|---|---|---|
| 1. デバイス | マウントするデバイス | UUID=xxxx(推奨)、/dev/sdb1 |
| 2. マウントポイント | マウント先ディレクトリ | /data、/home、swap |
| 3. fstype | ファイルシステム種別 | xfs、ext4、swap、nfs |
| 4. オプション | マウント方法の詳細 | defaults、nofail、ro、noauto |
| 5. dump | dumpバックアップ対象か | 0(しない)、1(する) |
| 6. pass | fsckチェック順序 | 0(しない)、1(ルート)、2(その他) |
| オプション | 説明 | 主な使いどころ |
|---|---|---|
defaults |
標準オプション群(rw,suid等) | 通常のディスク |
nofail |
マウント失敗時も起動継続 | 外付けドライブ・USB |
noauto |
起動時に自動マウントしない | 手動マウントのみのデバイス |
ro |
読み取り専用でマウント | アーカイブ・バックアップ |
user |
一般ユーザーがマウント可能 | removableメディア |
mount -a でテスト、systemctl daemon-reload で反映してから再起動しましょう。関連記事:Linuxのディレクトリ構造を一覧で理解する
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