「複数ユーザーで共有するディレクトリを、誰でも書き込めるが自分のファイルだけ削除できる設定にしたい」
この動作を実現するのが スティッキービット(sticky bit)です。
この記事では、スティッキービットの仕組みと設定方法を解説します。
chmod での設定方法、ls -l での確認方法、実際の動作確認まで順番にまとめました。
・スティッキービットを設定すると、所有者以外はそのディレクトリ内のファイルを削除できない
・chmod +t ディレクトリ名 または chmod 1777 ディレクトリ名 で設定できる
・ls -l でパーミッションの末尾が t(または T)と表示される
・/tmp ディレクトリにはデフォルトでスティッキービットが設定されている
でも安心してください。プロのエンジニアはコマンドを暗記していません。
「現場で使える型」を効率よく使いこなしているだけです。
スティッキービットとは
スティッキービットはディレクトリに設定するパーミッションの特殊ビットです。設定されたディレクトリでは、ファイルの削除は所有者のみが可能になります。
他のユーザーはそのディレクトリにファイルを書き込めますが、自分が所有していないファイルは削除できません。
/tmp ディレクトリがその典型例です。誰でも一時ファイルを置けますが、他人のファイルは消せません。スティッキービットの確認
# /tmp ディレクトリを確認する [pakira@Dolphin ~]$ ls -ld /tmp drwxrwxrwt 3 root root 4096 Feb 4 10:30 /tmp/ # ↑パーミッションの最後が「t」= スティッキービットが設定されています
ls -l の実行権限部分(その他ユーザーの x 位置)が t になります。・t(小文字):実行権限あり+スティッキービットあり
・T(大文字):実行権限なし+スティッキービットあり
スティッキービットを設定する
chmod +t で設定する
# スティッキービットを設定する [root@Dolphin ~]# chmod +t /shared/data # 確認する [root@Dolphin ~]# ls -ld /shared/data drwxrwxrwt 2 root root 4096 Apr 4 10:00 /shared/data/
chmod 1777 で設定する(数値指定)
# スティッキービットを数値で設定する(先頭の「1」がスティッキービット) [root@Dolphin ~]# chmod 1777 /shared/data # 確認する [root@Dolphin ~]# ls -ld /shared/data drwxrwxrwt 2 root root 4096 Apr 4 10:00 /shared/data/
スティッキービットの動作確認
# /tmp に nobody ユーザーのファイルがある状態で、pakira ユーザーが削除しようとする [pakira@Dolphin tmp]$ ls -l 合計 80 -rw-r--r-- 1 nobody nobody 90112 Feb 4 09:18 test.db [pakira@Dolphin tmp]$ rm test.db rm: リンク `test.db' を削除できません: 許可されていない操作です # ↑スティッキービットにより、他ユーザーのファイルは削除できません
スティッキービットを解除する
# スティッキービットを解除する [root@Dolphin ~]# chmod -t /shared/data # または数値で指定(スティッキービットなしの777) [root@Dolphin ~]# chmod 0777 /shared/data
本記事のまとめ
| やりたいこと | コマンド |
|---|---|
| スティッキービットを設定する | chmod +t ディレクトリ名 |
| スティッキービットを数値で設定する | chmod 1777 ディレクトリ名 |
| スティッキービットを解除する | chmod -t ディレクトリ名 |
| スティッキービットの確認 | ls -ld ディレクトリ名(末尾が t かを確認) |
/tmp の動作を頭に入れておくと、実際の使いどころがイメージしやすくなります。スティッキービットを理解して、共有ディレクトリを安全に運用する
パーミッションの特殊ビットを使いこなせると、複数ユーザーが使う共有環境でのファイル保護が確実にできます。
ネットの切れ端の情報をコピペするだけでなく、現場で通用する安全なLinuxサーバー構築の「型」を体系的に身につけたい方へ、『Linuxサーバー構築入門マニュアル(図解60P)』を完全無料でプレゼントしています。
「独学の時間がもったいない」「プロから直接、現場の技術を最短で学びたい」という本気の方には、2日で実務レベルのスキルが身につく【初心者向けハンズオンセミナー】も開催しています。
3,100名以上が実践した「型」を無料で公開中
プロのエンジニアはコマンドを暗記していません。
「現場で使える型」を効率よく使いこなしているだけです。
その「型」を図解60Pにまとめた入門マニュアルを、完全無料でプレゼントしています。
登録10秒/合わなければ解除3秒 / 詳細はこちら
- 次のページへ:ファイルの内容を行番号付きで表示する
- 前のページへ:ディレクトリ内のファイルの所有権を別ユーザに変更する
- この記事の属するカテゴリ:Linuxtips・ディレクトリ・ファイル操作へ戻る

無料メルマガで学習を続ける
Linuxの実践スキルをメールで毎週お届け。
登録は1分、解除もいつでも可。
登録無料・いつでも解除できます