AWS vs Azure vs GCPのVMコスト比較|Azureポータル料金計算ツールで確認する手順

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「AWSとAzureとGCPを比べたいけど、どの料金ページをどう読めばいいかわからない」。クラウド選定の入口でこの壁にぶつかるエンジニアは多いです。3社はそれぞれ異なる命名規則・課金モデルでVMを提供しており、単純に「どこが安い」と言い切れない複雑さがあります。

この記事では、aws vs azure vs gcpを2vCPU・4GBメモリ相当のVMで比較し、各社の月額料金の目安を整理します。また、AzureポータルのPricing Calculator(料金計算ツール)を使ってVMの月額見積もりを取る手順をステップ別に解説します。料金の目安はすべて料金計算ツールからの参考値(2026年時点)です。実際の見積もりは各社の公式ツールで最新情報を確認してください。

この記事のポイント

・aws vs azure vs gcpの同スペックVMは月額数ドル単位の料金差がある
・AzureのPricing Calculatorは無料で使え、日本語UIで月額見積もりが取れる
・料金比較はオンデマンド単価だけでなく転送費・Reserved割引も込みで判断する
・Azure Reserved Instance(1年)ではオンデマンドより最大40%削減が可能


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なぜaws vs azure vs gcpの料金比較は難しいのか

「この3社で一番安いのはGCPです」と言い切れれば話は早いのですが、実際にはそう単純ではありません。理由は主に3つあります。

・VMの命名体系が違う:AWSは「EC2 t3.medium」、AzureはVM SKUの「B2s」、GCPは「e2-medium」など、各社が独自の命名規則を使っています。名前が違うだけでなく、同スペックに見えても実際のvCPU性能や課金方式が異なるケースがあります。
・課金の粒度が微妙に異なる:AWSは秒単位(最低60秒)、Azureは分単位(最低1分)、GCPは秒単位(最低1分)など細かい違いがあります。短時間起動を繰り返すワークロードではこの差が積み重なります。
・リージョンで料金が変わる:東京(Japan East)リージョンはUS East系より一般的に20~30%割高になります。同じ条件で比べるにはリージョンを揃えることが前提です。

この記事では「US East系リージョン・Linux・オンデマンド課金」で条件を揃えて比較します。

比較対象VMの構成と料金の目安

2vCPU・4GBメモリ相当の「エントリークラス」で3社を比較します。この構成は開発環境や軽量Webサーバーに広く使われるスペックです。

1. AWS EC2 t3.medium(2vCPU・4GB)

AWSでこのスペックに相当するのが t3.medium(2vCPU・4GBメモリ)です。t3系はバースト可能な汎用インスタンスで、CPUクレジットが貯まっている間は高パフォーマンスで動作します。

# AWS EC2 料金計算ツール参考値(us-east-1・Linux・オンデマンド) インスタンス: t3.medium vCPU: 2(バースト可能) メモリ: 4 GB 時間単価: 約$0.0464/時間 月額目安(730時間想定): 約$33.87

※ 料金は2026年時点の参考値です。aws.amazon.com/jp/ec2/pricing/ で最新値をご確認ください。

2. Azure B2s(2vCPU・4GB)

AzureでAWSのt3.mediumに相当するのが Bシリーズ の B2s(2vCPU・4GBメモリ)です。t3系と同様にバーストに対応した汎用VMで、非業務時間はCPUクレジットを蓄積し、高負荷時に消費する設計です。

# Azure B2s 料金計算ツール参考値(East US・Linux・PAYG) SKU: B2s vCPU: 2(バースト可能) メモリ: 4 GB 時間単価: 約$0.0416/時間 月額目安(730時間想定): 約$30.37

※ 日本語で見積もりを取る場合はリージョンを「Japan East」に変更してください。Japan Eastは East US より割高になります。

3. GCP e2-medium(1 shared vCPU・4GB)

GCPの料金比較で特に注意が必要なのが e2-medium の仕様です。e2-mediumは「1 shared vCPU(最大2vCPUまでバースト可)・4GB」という構成で、AWSやAzureの「常時2vCPU」とは若干性質が異なります。

# GCP e2-medium 料金計算ツール参考値(us-central1・Linux・オンデマンド) マシンタイプ: e2-medium vCPU: 1(shared、最大2vCPUバースト) メモリ: 4 GB 時間単価: 約$0.0335/時間 月額目安(730時間想定): 約$24.46 # 常時2vCPUが必要な場合は e2-standard-2 を選択 マシンタイプ: e2-standard-2 vCPU: 2 メモリ: 8 GB 月額目安: 約$48.72

※ 料金は2026年時点の参考値です。GCPの料金計算ツール(cloud.google.com/products/calculator)で最新値をご確認ください。

料金だけ見るとGCPが最も安く見えますが、CPUの挙動がバースト型か否かの確認が重要です。継続的なCPU負荷があるワークロードでは e2-medium では不足する場合があります。

AzureポータルのPricing Calculatorで見積もりを取る手順

AWSやGCPにも同様のツールがありますが、AzureのPricing Calculatorはサービス間の合計見積もりを保存・共有しやすい設計になっています。ここでは仮想マシン(VM)の月額見積もりを取るステップを解説します。

AzureでLinux VMをどう使いこなすかについては、Azureを実務で学べるLinux構築講座で体系的なカリキュラムを用意しています。

1. 料金計算ツールにアクセスする

ブラウザで azure.microsoft.com のトップページから「料金」→「料金計算ツール」を選択するか、「azure pricing calculator」で検索します。URLは https://azure.microsoft.com/ja-jp/pricing/calculator/ です。

ページ上部に製品カテゴリの一覧が表示されます。「計算」カテゴリの中に「仮想マシン」があります。「仮想マシン」をクリックするか、検索ボックスに「Virtual Machines」と入力して選択し、見積もりに追加します。

2. 仮想マシンの構成を選択する

追加された仮想マシンの設定画面で以下の項目を指定します。

・リージョン:「East US」または「Japan East」を選択(Japan Eastはコスト高め)
・オペレーティングシステム:「Linux」を選択
・タイプ:「OS Only」(追加のソフトウェアライセンスなし)
・レベル:「Standard」
・VMシリーズ:「B」を選択(Bシリーズはバースト可能な汎用VM)
・インスタンス:「B2s:2 vCPU、4 GBメモリ」を選択
・数量:「1」
・時間(月):「730」(月730時間稼働を基準にするのが一般的)

「課金オプション」では 「Pay as you go(従量課金制)」と 「1 Year Reserved(1年予約)」の比較ができます。長期稼働が前提の場合は予約価格も確認してください。

# Pricing Calculator 出力例(出力例・環境により異なります) リージョン: East US OS: Linux インスタンス: B2s(2 vCPU、4 GB メモリ) 課金オプション: 従量課金制(Pay as you go) 月額目安: $30.37 / 月(730時間想定) 課金オプション: 1年の予約 月額目安: 約$18.40 / 月(約39%削減) 課金オプション: 3年の予約 月額目安: 約$13.14 / 月(約57%削減)

3. 月額見積もりを確認・保存する

画面下部に 「見積もりの合計」 が表示されます。VMだけでなく、追加ストレージ(Managed Disk)、ロードバランサー(Load Balancer)、監視(Azure Monitor)なども追加して、インフラ全体のコスト感を把握するのが実践的な使い方です。

見積もりは「エクスポート」ボタンからExcelファイルとしてダウンロードできます。「保存」または「共有」を使うとURLで見積もりを共有できるため、チームや上司への説明資料に活用できます。

料金比較で見落としがちなコスト要因

aws vs azure vs gcpの比較でVM単体の時間単価だけを見ると、実際のコストと乖離することがあります。以下の4点は必ず確認してください。

・データ転送(Egress)費用:クラウドからインターネットへのデータ転送(下り通信)は有料です。3社とも月100GBほどの無料枠がありますが、それを超えると$0.08~$0.09/GBの費用が発生します。アクセスの多いWebサービスでは転送費がVM料金を上回るケースも珍しくありません。
・ストレージ費用:VM本体の料金にはOSディスクのコストが含まれない場合があります。AzureのManaged Disk(P10: 128GB Premium SSD)は月約$21.86の別途費用です。
・ライセンス費用:WindowsサーバーやRed Hat Enterprise Linuxを使う場合は別途ライセンス費用が加算されます。3社を同条件で比較するにはOSをLinux(無償)で揃えることが前提になります。
・Reserved Instance vs オンデマンド:長期稼働が確定しているVMはReserved Instance(予約)を使うと大幅に割安になります。Azure・AWSともに1年予約で35~40%、3年予約で60%以上の削減が見込めます。GCPの Committed Use Discount(確約利用割引) は事前申請が必要ですが、オンデマンドから35~57%削減できます。比較するなら割引後の実効料金で揃えることが重要です。

まとめ:AWS・Azure・GCPのVMコスト比較

以下に3社の比較を整理します。条件:US East系リージョン、Linux、オンデマンド料金、2vCPU・4GBメモリ相当(GCPのみ1 shared vCPU・4GB)。

クラウド VMタイプ vCPU メモリ 月額目安(オンデマンド) 1年予約後の目安
AWS t3.medium 2(バースト) 4 GB 約$33.87 約$20.23(約40%削減)
Azure B2s 2(バースト) 4 GB 約$30.37 約$18.40(約39%削減)
GCP e2-medium 1(shared) 4 GB 約$24.46 約$16.40(約33%削減・Committed Use)
※ 料金は2026年時点の料金計算ツール参考値です。各社の公式サイトで最新値をご確認ください。

料金だけで比較するとGCPが最も安く見えますが、CPUの挙動の違い・Japan Eastリージョンへの換算・ストレージ費・データ転送費を含めると3社の差は縮まります。また、AWSは対応リージョン数とサービス数の豊富さ、AzureはMicrosoft 365やWindows Serverとの統合に、GCPはBigQueryなどデータ分析基盤との連携にそれぞれ強みがあります。コストだけでなく、既存インフラや要件に合わせて選定することが大切です。

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リナックスマスター.JP(代表 宮崎智広)

株式会社イーネットマーキュリーが運営するLinux教育サイトです。代表の宮崎智広は現役のLinuxサーバー管理者として20年以上の実務経験を持ち、累計3,100名以上のエンジニアを指導してきました。実践型のLinuxセミナーや無料マニュアルの配布を通じてLinux人材の育成に取り組んでいます。