ブートマネージャーとは(LILO編)


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前回では、ブートマネージャーGRUBについて説明しました。
今回はもう一つのブートマネージャーLILOについて紹介します。

■LILO(ライロウ)
LILO(LInux LOader)は、Intelアーキテクチャマシン用のブートローダに
なります。以前は多くのディストリビューションで採用されていましたが、
最近では、GRUBにその地位を奪われています。

LILOは、複数のプログラムと様々なファイルから構成されています。

・ブートローダ
 ブートローダははコンピュータの起動時にBIOSに実行され、
 Linuxカーネルや他のオペレーティングシステムをメモリ上に
 読み込む役割があります。また構成は2段構成になっています。

・マップインストーラ
 マップインストーラは、ブートセクタを更新し、マップファイルを
 作成するプログラムになります。通常は/sbin/liloになります。

・マップファイル
 ディスク上の物理的なカーネル位置を記憶したファイル。

・LILO設定ファイル
 LILOの設定ファイルは/etc/lilo.confになります。

先ほど、LILOは2段構成になっていると言いましたが、
第一段階のブートローダは、BIOSから呼び出され、
第二段階のブートローダをメモリに読み込みます。

第二段階のブートローダの役割には下記のようなものがあります。

・ブートプロンプトを表示する
・読み込むカーネルを選択する
・カーネルをメモリ上に読み込む

第二段階のLILOが起動すると、「boot:」プロンプトが表示され、
そこでtabキーを押すと、起動可能なOSやカーネルイメージが表示されます。
ちなみに、「*」(アスタリスク)が付いているものはデフォルトの
カーネルになります。

LILOの設定ファイルは/etc/lilo.confになり、設定ファイルで用いられる
主なパラメータは下記になります。

■LILOの設定パラメータ
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パラメータ 説明
boot ブートセクタを含むデバイス名
timeout プロンプト時の入力待ちタイムアウト時間(1/10秒単位)
prompt ブート時にプロンプトを表示して入力要求する
default デフォルトで起動するカーネルのラベル
append 起動時にカーネルに渡すパラメータ
read-only ルートファイルシステムを読み込み専用でマウントする
map マップファイルの指定(デフォルトは/boot/map)
image Linuxのカーネルイメージ
label ブートイメージののラベル
initrd 初期RAMDISKの読み込み指定
root ルートファイルシステムのデバイス名
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■/etc/lilo.confの内容
------------------------------------------------------------------------
boot=/dev/sda   ←ブートセクタを含むのは/dev/sda
timeout=50    ←タイムアウトまで5秒(1/10秒単位)
prompt
default=linux  ←デフォルトで選択されるラベルはlinux
append="apm=on mem256M" ←カーネル起動時のパラメータ
read-only  ←ルートファイルシステムを読み取り専用でマウント
map=/boot/map ←マップファイルは/boot/map
install=/boot/boot.b  ←ブートローダのファイル
image=/boot/vmlinuz-2.4.0-0.43.6 ←カーネルイメージ
label=linux    ←ラベルはlinux
initrd=/boot/initrd-2.4.0-0.43.6.img  ←初期RAMディスクファイル

root=/dev/hda5  ←/dev/sdaをルートファイルシステムとしてマウント
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※無料マニュアルで構築したサーバーにLILOはインストールされていません。
 LILO関連ファイルを参照しようとしてもエラーになります。

/etc/lilo.confの設定内容を反映するには、/sbin/liloコマンドを実行する
必要があります。また、liloコマンドを実行するまで変更内容は
反映しませんので注意が必要です。

------------------------------------------------
# lilo オプション
------------------------------------------------

■liloコマンドの主なオプション
------------------------------------------------------------------------
-C 設定ファイル 設定ファイルを指定する(デフォルトは/etc/lilo.conf)
-R パラメータ 次回起動時に適用されるコマンドラインパラメータ
-V LILOのバージョンを表示する
-q 現在のマップファイルの内容を表示する
-t テストのみ実行する
-u LILOを削除する
-v 詳細情報を表示する
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LILOは最近ではほとんど使われなくなったブートマネージャーですが、
知識として知っておいても損はないと思いますので、%LastName%さんも
機会があればインストールして動作確認を行ってみてください。



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