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今回は、Linuxのランレベルについて紹介します。
Linuxにはランレベルと呼ばれるいくつかの動作モードがあります。
このランレベルとは、そのレベルごとにどのようなサービスを
稼働する、しないを設定することが出来ます。
ランレベルには、0から6、そしてSというレベルがあります。
例えば、ランレベル5ではGUIを稼働させ、デスクトップとして
使用したり、ランレベル3では各種のサーバーソフトウェアを
稼働させ、サーバーとして使用したりすることが出来ます。
Linuxのランレベルには次のような種類があります。
■ランレベル 説明
-------------------------------------------------------------------------
0 停止
1 シングルユーザモード
2 マルチユーザモード（テキストログイン、NFSサーバーは停止）
3 マルチユーザモード（テキストログイン）
4 未使用
5 マルチユーザモード（グラフィカルログイン）
6 再起動
S シングルユーザモード（/etc/rc.d/rc.sysinitファイルを実行）
-------------------------------------------------------------------------
※ランレベルの定義はディストリビューションによって若干の違いがあります。
シングルユーザモードとは、rootユーザだけが利用できる状態を意味します。
このレベルでは一般ユーザはログインできないので、システムメンテナンスなど、
一般ユーザがシステムを利用しては困る場合に使用されます。
■ランレベルの確認
現在のランレベルを確認するには、runlevelコマンドを使用します。
runlevelコマンドは、現在のランレベルと、その前のランレベルを表示します。
$ su - ←「su -」で一般ユーザからrootになる
パスワード: ←rootパスワードを入力する（表示されません）
# runlevel ←runlevelコマンドを実行する
N 5
上の例では、現在のランレベルが「5」、その前のランレベルが「N」に
なっています。「N」は起動したばかりで、ランレベルを切り替えていないことを
意味しています。
■ランレベルの変更
ランレベルを変更するにはrootユーザでinitコマンド、または
telinitコマンドを実行します。
# init 1
上の例ではランレベルを1のシングルユーザモードに設定しています。
ただし、ここで設定したランレベルはLinuxを再起動すると元に戻って
しまいます。
再起動しても元に戻らないランレベルを設定するには
次の「デフォルトのランレベルの設定」を行う必要があります。
■デフォルトのランレベルの設定
Linuxが起動すると、最初のプロセスとしてinitが実行され、
デフォルト（初期設定）で指定されたランレベルを実行します。
デフォルトのランレベルは、/etc/inittabファイルに
設定されています。
$ su - ←「su -」で一般ユーザからrootになる
パスワード: ←rootパスワードを入力する（表示されません）
# cat /etc/inittab ←inittabファイルの内容を表示する
#
# inittab This file describes how the INIT process should set up
# the system in a certain run-level.
#
# Author: Miquel van Smoorenburg,
# Modified for RHS Linux by Marc Ewing and Donnie Barnes
#
# Default runlevel. The runlevels used by RHS are:
# 0 - halt (Do NOT set initdefault to this)
# 1 - Single user mode
# 2 - Multiuser, without NFS (The same as 3, if you do not have networking)
# 3 - Full multiuser mode
# 4 - unused
# 5 - X11
# 6 - reboot (Do NOT set initdefault to this)
#
id:5:initdefault: ←デフォルトのランレベル設定箇所
ランレベルの設定箇所は「id:5:initdefault:」になり、
この「5」の箇所を他のランレベルに変更することで
デフォルトのランレベル設定を変更することができます。
ちなみに、/etc/inittabファイルの設定を即時反映させるには
「init q」コマンドを実行します。
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